今回は、リスクリワードについて考察したい。
リスクリワードと聞くと、とにかく難しいと思ってしまう人もいるだろうが、
リスクリワードの本質はいたってシンプルだと感じている。
トレードにおいては、とても大事な考え方なので、僕自身とても大切にしているトレード用語である。
この記事は、僕の考え方を素直に表現し、基本的には僕の思考に取り入れるために行っている、
いってみれば僕のトレードの復習をするために記事に残しているが、この記事を見たあなたにとっても何かヒントがあると思う。
だからこそ、僕が非常に大切にしているトレード用語「リスクリワード」を極められるかどうかで、トレードの勝敗が決まってしまうと言っても過言ではない。
リスクリワードとはなにか?
負けないためにまずはその部分の詳細について改めて考察していきたいと感じている。
この記事でわかることは、
①リスクリワードとはなにか?
②リスクリワードで行うデイトレード
③リスクリワードで行う利確目標
④リスクリワードで行う損切り目標
⑤リスクリワードで負けないトレード方法
について考察していく。
もくじ
①【リスクリワードとはなにか?】
リスクリワードとは利益確定の幅と損切り幅のこと。
リスクリワードレシオ(損益比率)という。
リスクリワードレシオ=勝ちトレードの平均利益÷負けトレードの平均損失
例えば、利益が1万円として、損出が1万円ならリスクリワードは1:1になる。
利益が2万円、損出が1万円なら1:2となる。(リスク1:リワード2)
リスクが少ないほど損が小さく、リワードが多ければ多いほど利益が多くなる。
利益が3万円、損出が1万円なら1:3となる。(リスク1:リワード3)
だからここで大切なのが損小利大。
損を小さく、利益を大きくするというのが損小利大である。
だからこそ僕は、今まで損小利大を大切にしてきた。
損小利大を正しく行うことこそリスクリワードの要となる。
利益が1万円で損が1万円だとするなら1:1で勝率50%。
例えば10回トレードするとして、プラスマイナス0になる。
なので、この1:1より損をすることは退場を意味する。
だからこそ損出を超えてはいけないということ。
例えば利益が2万円で損が1万円なら1:2となって利益になる。
しかしながら、逆に利益が1で損が2なら、勝つためのリスクリワードは守られていないということになる。
得と損の比率で、得をする数字が多く、損をする数字が少ないのならリスクリワードが成功するということなのだ。
勝率を100%にすることはとても難しいことだと感じている。
どこかで負けることは必ずある。(負けたくはないが負ける)
勝率を100%の近づけるのではなく、リスクリワードを良くすることでトレードの勝ち負けを勝ちにしていくことができる。
損より得を多くするということだ。
基本的にリスクリワードは1:3が理想的な数字だと良く言われる。
リスクリワードの値が3を下回らなければ勝率が25%となり、勝率25%を下回らない限り総合的に計算したらプラスになるということなのだ。
この場合、リスクリワードの1:3の値を守るなら、たった勝率25%で負けないトレードができるということでもある。
それだけ、勝率は関係なく最終的な負けを防いでくれるのがリスクリワードというわけなのだ。
簡単にいうと、リスクとリワード、つまり損をなるべく小さくすることで利益を大きくし、損が少ないから負けないという考え方である。
損が少なければ少ないほど、トレードで勝つ可能性が高まってくる。
この考え方は、トレードで利益を得るために必要な考えである。
重要だから何度も述べるが、利益より、損が多いと負けてしまう。
だからこそ損を少なくするという考え方はトレードで勝つためには守っていかなければならない。
僕が初心者のころ、この考え方を守っていなかったし、守ろうとしなかった。
それは、僕の考えが甘かったというのもあるが、なぜリスクリワードを守れないのかということも重要だ。
裁量トレーダーの場合、このリスクリワードが守れないのだ。
それは人間だからこそ結局そうなってしまう。
機械で行うなら簡単だ、しかしながら裁量トレーダーは本来もっている人間の心と立ち向かっていかなければ退場してしまう。
機械が(コンピュータ)が決断するなら0.1秒もかからない。
しかしながら、人間が決断するには、何秒も何時間もかかって判断する時間がある。
結局人間の心をどうコントロールしていくかにある。
もちろん裁量トレーダーの良さもたくさんあるが、
裁量トレーダーだからこその欠点があるのだ。
例えば損切りできないとする。
損切りできないとなると、リスクリワードを守ることにはならない。
リスクリワードは、決めた損を守ることにある。
利益が1万円として、損出が1万円ならリスクリワードは1:1になるが、
もし一回のトレードで大損をしてしまったなら、リスクリワードは1:1にはならない。
大損する前にリスクをいかに減らし機械的に損切りできるかで、トレードで生き残れるかそうでないのかが決まってしまうのだ。
トレード1回の損失額は総資金の1%から2%が一般的な考え方だと言われている。
中には10%でトレードする者もいるが、一回の損を抑えることで次のトレードもできるというものだ。
バルサラの破産確率表でいうなら、1回の損失額は総資金の2%以下に抑えることが大切であるといわれている。
①勝率=(勝ちトレード÷総トレード×100)
②損益率=(トレードの平均利益額÷トレードの平均損失額)
③資金比率=(1トレードの許容損失額)
簡単にいうなら、1回のトレードで、総資金の損失額が2%を超えないトレードならリスクを抑えたトレードができているということだ。
FXの初心者の頃はこの計算式が本当に役に立つのか半信半疑だったが、
何度も大負けを経験することで、トレードの正しい負け方を学ぶ必要性があることに気づいた。
1回の負けが大きいから負けていたのだ。
だからこそ「リスクリワード」を学ぶことで、退場を防ぐことになったのである。
次に、リスクリワードをデイトレードでどうコントロールしていけば良いのか述べてみたいと思う。
②【リスクリワードで行うデイトレード】
僕はデイトレードを主に戦略を立て行動しているが、
初心者の頃、リスクリワードをデイトレードでどう行っていけばよいのか疑問だった。
リスクをコントロールするといっても、相場の世界でどうコントロールするのかが良くわからなかった。
なぜなら、相場の値段は大きく上下したり、小さく上下したり、レンジでどっちに向かうのかわからない相場ならよけいにわからない。
だからこそ、自分の中でリスクとリワードを詳細に考えて行く必要性に気づいた。
まずリスクになる部分とはどういう局面なのかということだ。
そもそも、リスクになる場面がわからないと、リスクリワードを成功させることはできない。
そこで僕が行ったのは、リスクになる局面を知ること、そして、リスクになる局面ではトレードしないということだ。
この画像を見てほしい。
①では、相場がいったん下降し下げ止まりをみせている。
この局面では、まだ下がるのではないか?
ということが推測できるが、それも絶対ではない。
だからこそこの局面ではトレードできない。
エントリーできるのは、勝つ確率が上がった時、そしてリスクがない場所を探すことになる。
少なくとも、ぼくの手法は、リスクが少ない場所でエントリーすることにある。
リスクが少ない場所でエントリーしないと、その局面以外はギャンブルになるというのが僕の考え方だ。
もちろんトレードにリスクはつきものだ。
だからこそ、なるべくリスクがかからない小さな場所でエントリーしたいのだ。
リスクがかからない場所があるのか?
そう感じると思うが、僕なりの考え方であるが、リスクが少ない場所は存在する。
その理由を詳細に説明したいと思う。
画像①で一旦止まったのだが、ここでエントリーはしないというのがルールだがその後②でまた下げ止まった。
ここでリスクを考えるなら、これより下がるのか下がらないのかということである。
もちろん下がることもあるし、上がることもあるのだが、この局面がいったいどういう値段なのかということを考察する。
この局面のこの値段は、いったん下げ止まったということ。
だから、下げ止まったこの値段が今後どういうチャートの形になるのか検証していくことになる。
買うのもリスクだし売るのもリスクがある局面であることに変わりはない局面であるし、リスクが軽く少ない局面でエントリーするのが僕の手法の考え方だ。
だからもう少し様子をみるといった局面。
そこで画像③に移るが、③では②で少し上がったものの③まで戻ってきたということがいえる。
②で大きく上昇したかもしれない、また逆に大きく下降したかもしれない。
でも、いったん上げ止まり、③までまた戻ったということだ。
つまり、相場はいったんレンジっぽい形になり、どちらに向かうのかといったところである。
ここで考えるのは、①②③で下げ止まったという現実がある。
僕は常に相場で三度を意識する。
3回は上げ止まり、下げ止まりの確率が上がると感じている。
三回挑んで負けたなら、もう4度目はないのが僕のルールである。
もちろん絶対ではない。
4度目もある。
だが、リスクという目でみたのなら、リスクは間違いなく軽く少なくなっている。
①で買いエントリーをすることよりも、③で買いエントリーしたほうがリスクは少ない。
なぜなら、③回下げ止まった場所だからだ。
僕はこの局面③から④がリスクがないと判断する。
もちろんリスクはあるが、リスクリワードのエントリー方法の話である。
リスクリワードを行う基準がここで出来ることになるのだ。
リスクリワードって何?
リスクを抑えリスクよりもリワード(利益)を伸ばすことにある。
その局面ってどこなのか?
僕の中ではその局面は③④になる。
トレーダーによってさまざまな考え方があると思うが、
僕のルールでは、③か④のあたりでリスクが少ないと判断する。
ここで考えるのは、損切りを少し↓(下の値段)におき、ロングでエントリーする思考にある。
そうすれば少ないピップスで損切りできる。
つまりリスクを最小限におさえてトレードできるということ。
とえらそうに言ったものの昔は違った。
追っかけ初動の①で売りエントリーをしていた。
その間違いに気づくことができたのは、やはり②③の存在があるからだ。
下げ下げで勢いのあるローソク足は、やはりショートでエントリーしたくなってしまう。
けれども、①でショート(売り)エントリーしたところでリスクが軽く少ない局面ではないということに多額の資金を失って学習した。
だから②か③まで待ってエントリーの場所を模索する。
画像では、④になってやっと勝敗が決まったのではないかと判断できる。
それは、下げ止まって上の赤の水平線まで上昇したからだ。
ここでどう判断するのか?
リスクが軽くなり少なくなったこの④で買いエントリーするということがリスクリワードのルールに順応していることになる。
あくまでもこの画像の場合で考察しているが、チャートの形によってもちろん状況は変わってくる。
この局面ではそうなったという事実を元に検証しているということだ。
③【リスクリワードで行う利確目標】
リワードはどこで判断することができるのかということを考察していきたい。
利益目標は判断に迷うこともあるが、損切りになる局面はどこになるのかを意識する。
相場は結局、人がいる。
損切りになれば、相場はいっきに反転するということを意識しておくのだ。
そうしないと、大衆が損切りになって反転する局面を判断できない。
利益目標は、相場がいったん反転する局面になる。
そこがどこかということなのだが、それは相場による。
だから、基本的な利確ルールを述べよう。
利確とする場所は、画像①②③④の赤水平線の上にある赤水平線である。
この値段というのは、リスクリワード1:3にある部分でもある。
損より利益が二倍から三倍あるべきところで利確目標をおく。
さらにそれだけでは木を見て森をみないということにもなる恐れがあるので、
もう一つ基準が必要になる。
基準として言えるのは、相場が止まり反転しそうな値段を探すことだ。
何度も何度も止まって反転している値段(節目)はそれだけ逆張り派がエントリーしてくる局面でもある。
そこが第1の利確目標になる。
当然、3つ目の判断基準であるテクニカル指標の動向にも目を向ける必要がある。
④【リスクリワードで行う損切り目標】
損切りをどこに置くかということが、リスクを抑えることにつながってくる。
損切り幅はとても重要なのだ。
なぜなら、損切り幅の違いによって、資金を失う率も高くなってくる。
だから僕は、なるべく資金を失う確率が低い画像③④でロングをする手法を選んでいる。
何度いっても良いほど重要な局面なのだが、何度も何度も抑えられている水平線では、リスクリワードが効いてくる値段であること。
少ないピップスで損切りできる数少ない局面でもあるからだ。
そして、下げが抑えられていることで、安心感でエントリーできる基準の値段を知らせている場所でもある。
しかしながら気をつけたいのは、こういう局面では、売りと買いが戦う場所でもある。
戦いの水平線場と自分の中で感じているが、
売りと買いの勝ち負けを判断できる局面でもあるのだ。
当然どちらかが負ければ大きく動くことがある。
だから損切りをいれておくことは僕の中ではもはや絶対になる。
損切りできないとなると、この局面でエントリーはできない。
なぜなら一気に逆方向に動いてしまうリスクがある。
トレードはリスクだらけなのだ。
リスクを減らすことが結局勝ちにつながる。
ローソク足のスピードで損切りできないようなら、僕は最初に逆指値を入れておくこともある。
逆指値があることで、ローソク足のスピードに混乱しないで損切りできる。
実践では、スピードについていけないこともあったりしてうまく損切れないことも昔はあった。
損切れないとなると、マイナス方向に大きく動く値段と資金をボーとみつめるだけになってしまう。
嘘のようだが、自分の大切な資金が減っていくのを、ただボーっとみているだけで何もできない現象がおこってしまうのだ。
こうなってしまうのは、人間は損をしたくない生き物だから、もしかすると値段がプラスに戻るのではないかと考えてしまう。
実際にそうなることもあるが、不思議なもので、一度負けてしまっている資金は二度と戻ってこないものだ。
もちろん運の良い人もいるだろう。
しかしながら、僕はそれほど強い強運者ではないんだと自分に言い聞かせながら、最初からそれを見切って素早く損切りすることにしている。
損切りすることで次のトレードができる。
損切りしないというトレーダーももちろんいるが、僕は損切りを最重要視している。
損切りのテクニックだけで相場で生き残れるかそうでないかが決まってしまうほど重要だと経験で理解してきた。
それほど大事な損切りなら、リスクが少ない場所で入る(エントリー)することがすなわちリスクリワードの原点ともいえる。
そういったリスクリワードを考慮したエントリー局面をいかに多く探せるかで、トレードの幅も広がっていくはずだ。
⑤【リスクリワードで負けないトレード方法】
リスクリワードで負けないトレードを行うことが非常に大切なのがわかったと思う。
最後に、リスクリワードを実行する思考について少し述べてみたくなった。
というのも、学んだことを実行することが相場では難しいと感じたからだ。
学んだことを相場で実行する。
これができればここまで悩まなかったし迷わなかった気がしている。
何が言いたいのかというと、相場という実践で動くものに、学習したことが100パーセント実行できるのかについて少し考察してみたい。
リスクリワードでトレードを実行するのはわかった。
だが、そのようにエントリーできるのかについて考察してみたい。
相場では、ローソク足が常に動いている。
僕はその動きの中で、エントリーしたくなったのだが、
エントリーしてはいけない局面で、なぜエントリーしたくなるのか少し考えてみた。
①お金がほしい
②勝てそうなローソク足
③なんとなく気分で
①【お金がほしい】
お金がほしいからエントリーしてしまうことについて探る。
ただお金がほしいから、その時間という一度しかない時間を使ってエントリーすることが、
どれだけ正しいのか。
相場には時間がある。
そして、自分にも時間がある。
相場にも自分にも時間があるなか、エントリー場所を探しているわけなのだ。
自分の時間を傲慢に選ぶといったエントリーは、相場の時間には関係ない。
相場には相場の時間がある。
お金がほしいからといって、相場が動くわけではないということ。
お金がほしいからといって、自分にとって都合の良いエントリーはやめておこう。
そういった考えが無駄なエントリーを少なくしていった。
自分にとって都合の良い時間や、都合の良い考えは相場ではまったく通用しないのだ。
自分より、相場にあわせることに気づいた時、思考、エントリーのしかた、手法も大きく変わった。
②【勝てそうなローソク足】
チャートのローソク足が強く動いているとエントリーしたくなってしまう。
上がりそうな足、下がりそうな足も入りたくなってしまう。
この病気ともいえるトレード病は、どうしたら治るのか?
そう考えていた時期もあった。
上がりそうや下がりそうなゆっくりしたロウソク足や、
逆に、勢いがある足をみれば、儲け損するのではないかと感じついトレードエントリーしてしまうのだ。
だが、そんな感情でトレードしても、あまり良い結果にならないことが多い。
なぜなら追っかけでエントリーしてしまうからだ。
追っかけでエントリーすることは、相場に反する場所でエントリーすることになる。
相場には、押し目買い、戻り売りがある。
基本的なことだがそういったテクニックを無視しそうなるのかもと勝手に解釈しエントリーして後悔してしまうのだ。
ただ動きが勝てそうだから・・・となってしまうと、押し目買いや戻り売りを考えていないマヌケトレーダーで終わってしまう。
ローソク足の動きだけでエントリーしてしまうとだいたい負ける結果になる。
僕もロウソク足を意識しない方法はないのか悩んだ時期もあるのだが、
迷ったすえ僕が考えたのは、値段である。
値段を意識することで、ロウソク足の動きは関係なくなる。
スピードは関係ないと判断できるようになった時、
動きに翻弄されることもなくなった。
重要なのは値段なのだ。
いっときの足の動きではない。
足の動きで判断しないと心に決めたのである。
③【なんとなく気分で】
なんとなく気分でエントリーしてしまったこともある。
少しくらいなら戻りそうだとか、少しくらいなら動きそうだとか、
自分の都合で勝手に妄想してエントリーしてしまうものだ。
だが、なんとなく気分で入ったエントリー。
そんなときに限ってエントリーした1秒後に大きく逆行してしまう。
気分で入るのは、少しぐらいなら動くかな?
といったラッキートレードを狙うことがある。
数ピップス狙いの運をまかせたトレードだ。
だがそんなトレードでラッキーになったことはない。
少しの油断で大損してしまうことがあったトレードだ。
ラッキーなのは、相場が逆方向にいく前に損を切れたことがラッキートレードであると考える。
リスクリワードを活用してトレードすることで、勝ち方や負け方がみえてくると思う。
リスクリワードを活用することで、最適な局面でエントリーできる基準ができると感じている。
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