トレードにおいて、チャートパターンの天井と底でエントリーすることができるトレーダーは大きな利益を生む。
しかしながら、チャートの天井と底付近でとるトレーダーはそれほど多くないはずだ。
なぜなら、相場格言に「頭と尻尾はくれてやれ」という名言がある。
だから、頭と尻尾の局面では、トレーダーの多くが天井と底は無視する場面なのだ。
誰もが上げ下げが確実に確認できる場所でないと怖くてトレードエントリーや利確、損切ができない。
例えば天井でブレイクしそうだから、天井でエントリーしようとすると、期待してエントリーした場所でビンゴのようにピタリと止まり、大きく下がってしまう。
逆に、もっと下がるだろうと底値でエントリーしようとすると、底だと感じ売りでエントリーしたその10秒後、期待していた下降は軽く裏切られ、ロケットのように上ががっていく。
逆に、下がるだろうと天井で売りエントリーしようと、エントリーしたローソク足はその瞬間でピタリと止まり、ロケットのように高速で上がっていく。
逆に、上がるだろうと底で買いエントリーすると、その瞬間ローソク足はピタリと止まり、ゲーム「テトリス」のように高速で下がっていく。
だからこそ天井と底でトレードできないのだ。
ローソク足の形は、どの局面においても、似たようなわかりにくい形であるため、明日はどうなるのかわからない相場の天井と底を見抜くのは、センスが必要になってくる。
しかしながら、天井と底を見抜かなければ、相場で生き残っていくのは大変でもある。
だからなのか、少しトレードのバイアスについて考察した考えを復習してみたくなった。
「バイアス」の意味についてだが、バイアスでも細かい部分を含めるといろいろなバイアスがある。
トレードにおいてのバイアスは、大まかにいうなら、気持ちの偏りを指す。
簡単に考えるなら、先入観のことだ。
例えば、美味しい焼き肉店で食事をすると、このお店の料理は絶対美味しい料理だと思う。
それが、何度もそのお店で食事をしても変わらなく美味しいのであれば、
そのお店の料理は絶対においしいと思う。
自分の中にある偏った先入観がこのお店の料理は絶対に美味しいという思考となるわけだ。
そのお店の味が落ちてくることもあったりするが、
それでも、通い続けると、やはり美味しいお店だと気づくことがあったりする。
だからその瞬間、このお店の焼き肉はやっぱり美味しいとバイアスがかかる。
恋愛や人間関係でも、自分が好きになった素敵な女性に何度も出会うことによって、
もっと会いたい、もっと楽しみたい、もっとおしゃべりしたい、
あの素敵な人と良い関係をきずきたい。
そう思って、あの女性を落としたいという1文字がみえてくる。
素敵な女性にみえるが、あの人が本当に良い女なのか?
好きになってしまったその時点ではけっこう考えないものだ。
あの人は良い女、絶対に悪い女ではない。
悪い女なわけがない。
そう脳のなかにインプットされる。
だが、そういう女が金のために毎晩男を虜にしていたりするから驚く。
それでも、好きな人、好きなもの、それらは、自分を裏切らない、
いつでも自分の中にある理想的なイメージを裏切らない。
ちなみに、僕が好きなのはラーメン。
週に1度はいくラーメン屋なのだが、
何十回いってもうまいものはうまい。
1番美味しいラーメン店のラーメンは、その店にしかない僕の好きな美味しいラーメンだ。
そういう偏った思考になることが先入観(バイアス)だ。
僕がいうバイアスとはそういった意味あいで述べている。
うまいのかまずいのか、気持ちがどちらか1つに偏ることをいう。
ここで話を元に戻して考えてみたい。
天井で、底で、この部分でどちらかにバイアスがあるなら、
誰もがこの局面で、バイアスどうりのトレードをしていることだろう。
しかしながらトレードにおいて、どの局面でも僕はバイアスをもたない。
こうなるかもとか、こうなるに決まっているとか、
そういった結論を先に考え、行動することをしてはいるが、
結論を、バイアスとして捉えていないのである。
真実は、チャートの中にあるだけなのである。
ではなぜ、買いや売りができるのかとなる。
バイアスが先にあり、バイアスがあってのエントリーではないのか?
となる。
もちろん、偏りがあるが、そんなのは、ちっぽけな自分がそのとき考えた時間の偏りでしかない。
だから、例えバイアスが思考の中に生まれても、バイアスを思考の中でいつでも消し去る準備を持つ必要がある。
この部分は、人間らしさという常識のなかにある自分を切り捨てなければいけない部分だ。
人間らしさ。
僕たち人間は、生まれてから今まで、親のしつけや年上の指導、仲間や友達、恋人など、自分以外のすべての周りの人たちの影響によって生きてきた。
その中で、人間らしさを培ってきたはずだ。
正しいことを正しく行うのが人というものだ。
今までの経験の中で、自分の心にある正しくない行動をすることを自分は嫌うようになっている。
この正しいとは、良いことと悪いこと同類だ。
悪いことが自分の中で正しいのであれば、
悪いことを正しく行っているのも人間なのである。
好きなものや嫌いなこと、すべてに意思がある。
そして、そのさまざまな意思のもとで人は生き抜いているのだ。
自分の中にある正しい信念を貫いていくことは楽になる。
自分の中にある正しい信念は、誰がなにを言おうと楽で正しいのだ。
その信念は、木の根っこのように根深いものだ。
自分の根っこにある信念を曲げることは自分の心のカギを解除するまで当然できない。
だからFXトレードは難しいともいえる。
トレードは日常茶飯事にある生き方が正しいようで、正しくないのだ。
初心者の頃は、自分という人間の中にある脳の思考をコントロールしきれないで苦しんでいた。
だからこそ、自分の中にある正しさを捨てる勇気が必要になってくる。
天井と底を見極めるためには、正しさが正解とする思考が邪魔になる。
正しいと信じても、正しくない結果になってしまう。
なぜなら、天井と底は、正しさと誤りが命がけで戦っているお金の戦場だからだ。
ここで本題に入っていこう。
天井と底を見極める、そのためにはどう思考していけばよいのだろうか、この図から考察してみる。
画像①②③の局面でいえることは、この付近の値段を超えなかったといる事実だけだ。
しかしながら、④では③を上抜くことができないでいる。
ここにどちらかのバイアスがかかることになってしまうが、
その時間帯では上はいったん止まって下がるのではないだろうかというバイアスがかかる。
ただいえるのは、この時点のバイアスはそっちにいくかのかなぁという程度のバイアスだ。
だがそのバイアスも、⑤まで下がってきたなら、この局面でこのまま下がっていくのではないかというバイアスが生まれる。
しかしながら、底の⑤で下がらず上がった。
では、⑥ではどうだろう、このまま上がるのか?
だが上にはいかない。
ここで少し目を細めてみると、⑥は④を上に抜いている。
この時点で、⑥は①②③④より上がるかもしれないという思考ができる。
ここが1つの転換点になるが、なぜあがるかもしれないと感じたのか?
それは⑤で勢いよく上がったからそう思うことにある。
底の⑤で下がらず⑥まで上がった、だから上がるかもしれないというバイアスがかかる。
底の⑤にしても同じようなことが言える。
④から⑤まで下がった。
だからそのまま下がるのではないかと考えてる。
だが、⑤も⑥も、ロウソク足の勢いが止まった局面であることに間違いはない。
下がるかもしれない、上がるかもしれない、そういう期待を裏切ったのだ。
では、裏切られた詳細は、どこのどこでどの局面だったのか?
そのポイントが結構重要で大切な部分であったりする。
買いだ買いだとワクワクした部分。
売りだ売りだとワクワクする部分。
そういった部分はどこのどこなのか、その値段を考察する。
今更だが、①と②の部分に戻る、①と②の部分で重要視できるのはこの部分の値段だ。
この部分の値段は上に超えていない。
なぜ上がらない。
これだけ何度も上げ挑戦で挑んできた上昇待ち派だが、⑥ここでも少し上がった後下がっている。
⑤で買った上昇派は⑥で売りに転じる。
上昇派はそれ以上まで上がらなかったことで売りに巻き込まれてしまう者もでてくる。
売り派がここで増えたという事実。
売り派が増えたということで、⑦まで下がった。
この局面でどういう思考ができるのか?
もっと下がらないか、もっと下がるはずだと考える派が増えてくるということだ。
下がっている、もっと下がるぞ。
ローソク足は、そういう動きをみせるのだ。
だが、⑦で下げ止まる。
節目の⑤を超えて下がったという部分はもちろん気になる局面であるが、
下がったからもっと下がる保証はどこにもない。
ただ言えることは、ロウソク足の下がるスピードを肌で感じ、「取り残される、もっと下がるなら売ろうという部分を探す」
この下がるだろうというバイアスから売ろうとするエントリー部分が、実はチャートの底値買いエントリーなのである。
その部分がどこにあるのかというと⑦だ。
⑦は、節目の⑤を下げてきた。
だから、下がるかもしれないという思考が芽生える。
節目の⑤で上がらなかったからだ。
節目のダブルボトムにある⑤を下げてきたという事実を感じ、下がる派のエントリーが増える。
だが、下がった0.422ピップスで下げ止まったのである。
ここで登場したのが、強い逆張り派だ。
実は、1時間足の逆張り⑦のコイツをみつけだすことが、チャートの底でエントリーするエントリー動機になる。
逆張り⑦のコイツのちからは相当なエネルギーがある。
というのも、逆張りしても、1時間トレンドフォロー派に制御され、のみ込まれて資金をすいこまれていく。
だが逆張り⑦の応援団が次々を参加していく。
⑦上のヒゲが売り派の底力をみせ、ダブルでヒゲを残こしているが、そのヒゲももはや二本ではたちうちできないほど、買い派にノックアウトされてしまった。
となると、少し上の値段で売った、これ以上は下がらないだろうと考える「早逃げ派」がそこから買いの利食も出てくる。
ここで、新規の買い派のエントリーも増え、今度は上昇していく。
結局この局面ではそうなることになったわけだ。
今回は、1時間足の逆張り⑦で考察しているが、
どの足もそんなに原理原則はかわらないと感じているので、
たまたま1時間足を考察しているが、問題は、逆張り⑦をどのようにみつけるかということ。
⑨にしても同じだ。
⑦から⑧で押し目になり節目まであがったところで売りが入りこの後結局⑦を追い越し大きく下がった。
とにかくここで言えることは、⑦⑧で逆張り派が登場したことにある。
ヒゲの本数やロウソク足の形も確かに判断基準にある大切な要素だが、結局動くべき値段で動いた買い派と売り派がいるということだけだ。
ここで僕が手法に取り入れているのが振り子クリック法である。
振り子は同じ動作を繰りかえすことであるが、
相場のチャートも同じようなことを繰り返している基本形の型というものがみえる。
常に相場は上がったり下がったりを繰り返しているが、
振り子のように行き止まりをみせ、別の方向にいった後再度元の場所にいつまでも戻っていく。
しかしながら、振り子といっても、相場の場合、振り子が止まる場所で追い越し追い越されていく。
つまり、振り子の止まる位置を超えることもあるし、超えないこともあるのだ。
超えるとは、画像の⑦⑨のことをいう。
⑦は⑤を超え下降した。
⑨は、①②③④⑥を超え上昇した。
問題なのは、この振り子の止まる位置である値段を超えたことにある。
抜けない値段を超えたのだ。
基本的に⑨の値段を超えるとなると、その時間のローソク足をみると上に行くようなきがしてくる。
だから買い新規参加者のエントリーがでるのだが、超えないヒゲが発生したのである。
⑨の下の三本のヒゲをみれば、買いを3回抑えているのがわかる。
一本目のヒゲでいったん売りで出たヒゲだが、
二本目のヒゲは、買いを誘っている参加者を少し長いヒゲが反発し、結局抑えて戻ったのだ。
三本目のヒゲは、さらなる買い参加者のダメ押し下げで売り圧力が勝っている。
その後から大きく値が下がっていくことになったが、
この部分を検証していくことで、チャートの天井と底でエントリーする思考法も確率で視野に入れることもできる。
ヒゲの頂点ではさすがにエントリーできない。
なぜなら、⑨のこの瞬間ではまだ売りが確定できないし、バイアスもかからない。
しかしながら、⑥の水平線に戻ったときの思考ではどうだろうか。
抑えている肝心な⑥の水平線を超えたが戻った。
この時点でいえることは、この後また上にいくのかということ。
そして、⑥の水平線を下げるのかということ、この2つだ。
この瞬間というのは、とても短い時間軸にいる。
逃すと、一瞬でどっか遠くにいって戻ってこない。
その下落した1時間のロウソク足が物語っている。
この部分で、平常心になることこそ、チャートの天井と底でエントリーするためのキモとなる。
1度強い反転派が出たその瞬間にその反転派が強いのか判断する視野も必要だ。
間違えると、ほんの一瞬で爆死が待っている局面でもある。
さて、この買い派と売り派が戦う値段付近で、どう生き抜いて行けばよいのか?
だが、僕はこの値段周辺でスキがあれば入る。
しょせん包み足やはらみ足で入ったところで、上げ下げに振りまわされてしまう。
中途半端なところでエントリーしても、損切りに引っかかって損切り貧乏になってしまうものなのだ。
それなら、損切りが少なくてもよい場所。
つまり端でトレードエントリーをしたい。
そのほうが効率がよいのだ。
ただ、危険な場所だということを認識しておいたほうが良い。
だからあらためて気を引き締めたい場所だ。
さて、どうやってこの最強な奴ら、逆張派をみつけるかということだ。
どうやって、逆張り派の馬車に乗ることができるのか?
詳しく考察していきたい。
ここで⑦をもっと詳しくみてみたい。
さらに詳しく覗き込むため、⑦の5分足をみてみる。
⑤分足では、下げ止まった後、0.231ピップスほど上昇した。
この時点ではさすがにエントリーできない。
なぜなら、上昇するのか下降していくのは判断できない。
だからもう少し様子をみることにする。
その位置情報の確認のために、⑦付近にチャンネルラインを引くことができる。
引いたチャンネルラインだがここを超えなかった。
そこで気づくのは、いったん上げ止まりの売りが入るということだ。
ここで爆上げすることも確かにある。
しかしながら、焦らなくて良いのだ。
ここを焦ってしまうと、逆張り派のカモになってしまう。
結果的に売りが入った。
最初の赤↑で一旦止まったのが確認できる。
ここではまだ上がらなかった。
左から2番めの赤の↑でもまだ上がらなかった。
少し上で抑えられ、再度元の値段まで戻っている。
ついにここで最終段階である決断をしていく準備に入る。
一回目の↑で大きく上がらなかったし下がらなかった。
二回目の↑で大きくあがらなかったし下がらなかったのだ。
三回目の↑でエントリーを決断した。
なぜ三回目の↑でなぜエントリーしたのか?
理由は「三」という数字にある。
「仏の顔も三度まで」ということわざがある。
意味は、どれだけ温厚な人でも、無礼を繰り返せば腹を立てるという意味を表す。
三回も繰り返せばたしかに頭にくるだろう。
僕はこの3という数字をトレードにおいて重要視している。
3はゴロが良いのだ。
3回も挑んできた売りだが、さすがの3回目で買い派を怒らせてしまった。
実際には怒っていないだろうが、この相場格言はとても的を得ている。
3回目で買い派はチャンスとばかりに投入したのである。
逆に、3回から4回以上になるとレンジに移行することも考えられる。
だから早めの3回目でチャンスとばかりに決断することになったのだ。
3という数字が気になったところで、⑨を見てみたいと思う。
⑧から上昇し⑨で上げ止まったのだが、5分足のヒゲをみてみると3回ほど高値をおさえている。
一時間足だと3本目のヒゲでしっかり上げ止まり、今度は下げに反転した。
この3という数字がしっかりとした指標になってくるのだ。
プラス、①と②の値段を超えていることも判断基準になる。
上がる、上がった、上げだと買い派は喜んでエントリーするべき場所なのだ。
だが、強い売り派がいることで、買い派の損切りを肥やしに、大きく下げていくのだ。
ここの部分のことをよくダマシと言うが、上昇の勢いが強いほど、下降するリスクも大きくなることもある。
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